オウム真理教

 

 

オウム真理教については、すでに様々な立場から研究がなされており、自分の出る幕はないと長い間思っていました。しかし、伊東乾『さよなら、サイレント・ネイビー』が、私のオウム観を一変させてくれました。さらに森達也監督の映画「A」「A2」などを通し、これまで私がリサーチしてきた「東京キリストの教会」「ヨハン」「摂理」など、大学生を引きつける宗教団体に共通の問題要素が、オウムにおいてはさらに先鋭化された形で現れていることを知るにいたり、オウム事件を同時代に経験した日本人宗教学者の責任として、これは取り組むべき課題であると考えるようになりました。まだ、どのような観点から取り組んでいくのか模索中ですが、キーワードとして従来の「宗教」「カルト」「予防教育」に加えて、私が勤めている恵泉女学園大学大学院平和学研究科において研究を進めるにふさわしい「テロリズム」「平和学」「メディア」「宗教と国家」「信教の自由」といった広い視野から検討していきたいと考えています。(川島堅二)

 

 

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