注意して下さい!!
―学院と異なるキリスト教理解の宗教団体―
青山学院大学は、「青山学院教育方針」に明言されているとおり、キリスト教信仰を建学の精神とし、キリスト教信仰に基づく教育を目指して活動を行なっています。
しかし、世間には青山学院が基盤としているキリスト教信仰とは大きく異なるものもまた存在しています。例えば、俗に「統一協会(原理運動)」、「モルモン教」、「エホバの証人(ものみの塔)」といった名で知られている宗教団体がそうです。これら以外にも、キリスト教を自称するいくつかの団体がキャンパス内で頻繁に勧誘活動をするようになり、青山学院大学のキリスト教活動に責任を持つ大学宗教主任会は対応に苦慮しています。
それらの団体の一つが、15年ほど前にアメリカのボストンで起こったボストン・ムーブメントを背景に、現在渋谷区富ヶ谷にある集会所を活動拠点とする「東京キリストの教会」です。『キリスト新聞』の報道(1)と、この団体に触れた文献(2)、そして宗教主任が直接相談を受けた本学の学生たちの証言から、「東京キリストの教会」が提示するキリスト教理解と、青山学院が建学の基盤とする個人の自由・主体性を尊重するキリスト教理解の間に無視できない相違点があることは明らかです。その主なものを三つ挙げておきます。
・「ディサイプラー」と呼ばれる指導者から1対1の訓練を受け、信仰生活だけでなく日常生活まで、その指導を絶対的なものとして受入れなければならないとされていること。
・個人の罪の具体的リスト・アップが求められ、それが指導者に握られるため、自発的な脱会が非常に困難になること。
・既にキリスト教の洗礼を受けていても、この団体の洗礼が必要とされ、罪のリストが多くなると何回でも洗礼を受けねばならないこと。
このように、この団体の教義や活動は信仰理解の点で私たちと大きな隔たりがあるのみならず、個人の自由を奪いかねないという社会的問題点も見逃すことができません。青山学院の皆さんには、本学の建学の精神である福音的・聖書的キリスト教に是非とも触れていただきたいと願うと同時に、これと紛らわしい諸団体の存在について注意を喚起したいと思います。少しでも不安や疑問を感じたら、すぐに宗教センターにご相談下さい。
注
(1)『キリスト新聞』1999年8月7日 ただしこの記事では「A教会」とされている。
(2)スティーブン・ハッサン著(浅見定雄訳)『マインド・コントロールの恐怖』(恒友出版)pp.209‐220
1999年11月 青山学院大学宗教主任会