back|home

ヨハン教会のいわゆる「キャンパス伝道」に対する提言

2005年11月30日記)

 

川島堅二

さる2005年11月3日(木)ヨハン早稲田教会の夜の集会に出席した折、柳廷勲宣教師及び、金牧師夫人とヨハン教会のいわゆる「キャンパス伝道」について、小1時間ほど語り合うことができました。その時、お二人に直接申し上げたことに加筆してここに記します。クリスマスに向けて、首都圏の大学キャンパスで、勧誘活動をしているヨハン教会の大学生たちの幾人かにでも読んでいただき、自らの活動を振り返っていただく機会となることを願って。

 大学キャンパスにおいてヨハン教会の筍員たちがゴスペルパーティなどを催す際には、それが宗教法人・ヨハン早稲田キリスト教会主催であることを、はっきりとさせて欲しい、キャンパスで配る案内のチラシ、チケットに教会名と教会の所在地、電話などの連絡先、そして主任牧師金圭東先生の名前を必ず印刷すること。また、学内の教室などを使用する際には、各大学で定められた届出をし、集会の目的としてキリスト教の伝道のため、またヨハン教会への勧誘のためと明記すること。これらの事を守って欲しいと申し上げました。
 なぜかといえば、日本では正体を明かさないで勧誘活動をしてきた統一協会の過去があり、それに対して、4年前に、違法行為との判決が出ているからです。以下はその判決文の一部引用。

「(統一)協会員は、[…]宗教団体である被告協会への加入を勧誘等するに当たり、当初はこの点を厳に秘している。[…]伝道の方法としては許容し難い不公正な方法であるとの批判を免れない。」2001年年6月29日 札幌地裁判決より(http://www1k.mesh.ne.jp/reikan/japanese/hanketu/sapporo/sappo1.htm

現在ヨハン教会の筍員たちによって、大学キャンパスでなされている勧誘行為は、以上のような統一協会の勧誘行為とほとんど区別がつかない。大学職員に怪しまれるのは当然です。

大体、以上のようなことを申し上げたところ、柳先生と金牧師夫人は「そのようなことをすれば大学内で活動はできない。大学は許可しない。キャンパス伝道はできない」とおしゃられました。

それに対して、私は、次のように言いました。キリストと教会の名を語って拒否されたのであれば、それはもう先生方の責任ではありません。「キリストを拒否した愚かな大学は滅びてしまえ」とでも心の中で叫んで、「足のちりを払い落として」(マタイ福音書10・14)出て行けばいいのです。

すると、金牧師夫人は、「それでは冷たすぎます。もっと日本の大学生を愛さなければ」と言われました。それに対してその時は、言葉にならなかったのですが、私の心の叫びは、本当に日本の大学生たちを愛しているのであれば、正体隠しの伝道という違法行為を、大学生にさせないで欲しいということでした。

大学キャンパスには何千、何万という若者が集まっています。しかし、これだけの若者たちを集めるのに各大学がどれほど努力しているか、労力を投じているかお考えになったことがあるでしょうか。毎年、何百万円、場合によっては何千万円という宣伝広報費を投じて集めているのです。その費用の出所の大部分は授業料と国の補助金です。各大学が長い伝統と研鑽の中で培い築いてきた教育に意味を認め、親御さんは学費を出し、国は補助金を出すのです。そのような目的で若者が集められている場を、自分の教会の勧誘に利用するというのはフェアではありません。他人のふんどしで相撲をとってはなりません。

大学生に伝道するなとは言いません。どんどん伝道してください。ただし、伝道であることを明言し、大学がキャンパス内で伝道することを許可しない場合には、潔く撤退してください。それは繰り返しになりますが、伝道者の責任ではありません。伝道者を拒否した大学には神が裁きを下すでしょう。